犬を一頭飼い始めると、多頭飼いにも興味を持ちはじめる人は少なくないと思います。「もっと犬に囲まれて暮らせたら、幸せだろうな」「他にも犬がいたら、この子のお留守番も寂しくないかな」思うことはさまざまですが、多頭飼いは注意すべき点がたくさんあります。ここでは、多頭飼いのために必要な知識と、新しく犬を迎える時の注意点についてご紹介します。

先住犬が多頭飼いに向いているか確認すること。

犬の場合は、そもそも多頭飼いに向かない犬種というのは経験上、あまりいません。
多頭飼いに注意が必要、もしくは多頭飼いが難しい場合として、以下の4つのケースが考えられます。

①ピットブルやボクサーなどの闘犬種で、かつ闘犬種のもともとの気性が強く出ている子
②ほかのワンちゃんを威嚇するより先に口が出てしまう性格の子
③他の犬を噛んで怪我をさせてしまったことがある子
④例えば先住犬がチワワで後住犬がバーニーズなどの大型犬というように、体格差がかなりある場合

以上の場合は、先住犬が後住犬を受け入れるまでは細心の注意が必要です。
多頭飼いが難しいケースもありますので、慎重に考えた方がいいでしょう。
そうでない場合は、先住犬が後住犬を受け入れるまでの期間は先住犬の性格によって差が出るものの、最終的には受け入れてくれることが多いです。
また、④体格差がある場合ですが、例えばゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバーなど、1歳になるまではヤンチャですが、2歳くらいになってからは温和で落ち着いた性格になることが多い犬種は、先住犬がチワワなど体格差のある犬でもうまくいくケースが多いです。

先住犬のトイレや無駄吠えなど基本的なしつけができているか

多頭飼いをする場合、先住犬のしつけがきちんと完了してからの方がよいでしょう。先住犬が基本的なしつけをマスターしていて無駄吠えもせず、トイレも決まった場所でできるようであれば、新しく迎えた犬にお家のルールを教えてくれることがあります。

 

多頭飼いをする環境は整っているか?

※スペースや時間は十分あるか

多頭飼いするためには、トイレやケージ、食器など生活に必要なものが頭数分必要になります。また、それを置くスペースも必要になりますよね。防接種や病気になった時の治療費など、犬にかかってくるお金が今までの倍になることをよく考えてください。また、一頭ずつのスペースを確保してあげる必要があるので、住環境に余裕があるかどうかも重要なポイントです。

多頭飼いを始めたばかりの時期は、犬同士を慣れさせる工程に時間と体力を使うことも覚えておいてくださいね。

 

※相性が悪かったときの準備をしっかり

お散歩などの限られた時間で他の犬と仲良くできる子でも、自分のテリトリーの中に他の犬が入ってくると怒る場合もありますし、逆に他の犬が苦手な子でも、おうちにいる犬だけは平気な場合もあります。

実際は、二頭を会わせてみて、しばらく一緒に暮らしてみないとわからないことだらけなので、犬同士がうまくいかなかったときでも大丈夫なように、スペースや時間を十分に確保できるように、しっかり準備することがとても大切なのです。